ロイヤルバレエ、新演出の「白鳥の湖」

BSプレミアムシアターで、ロイヤルバレエの「白鳥の湖」を見る。プティパ、イワノフ版にアシュトンが追加振付したものを、リアム・スカーレットが改訂演出したニュープロダクション。まず、オデットがロットバルトに呪いをかけられ白鳥にされるプロローグがある。王子は軍人で、友人たちも軍人。現代に近いイギリス王室の雰囲気だ。女王と王子のやりとりは、早く結婚させようとするエリザベス女王と、結婚をさけようとするチャールズ皇太子のように思える。当然、道化と家庭教師は登場しない。代わりに、友人のベンノ、王子の妹の王女が二人登場し、この三人でパ・ド・トロワを踊る。第三幕でもパ・ド・トロワを踊る。女王の側近が実はロットバルトで、王冠を奪うのが目的。花嫁候補は、ハンガリー、スペイン、イタリア、ポーランドの四人。この売り込み方が、ひどく品がない。王子じゃなくても、結婚はやめたくなる。明らかな政略結婚で、それを利用とする娘たちのアピールの仕方がすごい。妃の決め方として、これがイギリスの伝統なのだろうか。ラストは、オデットが犠牲になって湖に飛びこみ、王子が茫然と人間の姿に戻ったオデットの遺体を抱き締める。突飛な振付はなく、全体的に質素な仕上がり。