VHSの整理 ボリショイの「愛の伝説」

グリゴロヴィッチのオリジナル作品。原作はトルコの作家の作品だが、異国趣味的なものとはちょっと違う。舞台はある意味ロシアとも言えるし、ソ連の中にある小国とも言える。異国というよりは民族的な作品。無能なくせに野望や欲望ばかりある大臣(タランダ好演)や廷臣たちに囲まれている女王の国で、国を救うのは若い労働者(ムハメードフ)といういかにも共産主義的な作品。作者は、共産党員でソ連に亡命した人物なので納得。ソ連時代、好まれて上演されていたのも納得。しかし、バレエ作品としても素晴らしい。例えば、第一幕の行進。ただ同じような人物が行進するのではなく、それぞれが意義のある人物として存在し、行進が巧妙にバレエ化されている。かつて、ロシアバレエのコール・ドはきれいにそろっていることが美徳とされていたが、グリゴロヴィッチは、コール・ドをただのその他大勢ではなく、個々人にそれぞれ存在意義があり、責任があるものとして作っている。そして、ここでもタランダの存在がすごい。行進の最後に大臣が登場すると、いよいよ女王が来るという雰囲気になるのだが、登場する瞬間空気を変えるタランダはすごい。第二幕には女王と大臣のデュエットがあるが、普通男女のデュエットの後には愛が生まれるものだが、ここでは、大臣の告白を女王が足蹴にするというもので、見応えがある。

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