モース警部系列作品

イギリスの刑事物は、一話完結でも100分と長いし、事件が暗くて陰鬱だし、事件の関係者の人数が多いし、カーチェイスや撃ちあいのようなアクションが少ないし、笑いがないし、アメリカのものに比べるとちょっと退屈。「主任警部モース」はそれに加えて、モースがちょっと上から目線のひねくれた性格なので、より一層難解。しかし、スピンオフの「ルイス警部」「モース刑事」を見始めると、俄然面白くなってきた。「モース刑事」はモースの若い頃の話なので、舞台は60年代。パワハラ、セクハラ、あたり前、警察内部は腐敗、戦争の爪痕もある時代、若いモースがどう生き抜いたかというドラマ。後付けとはいえ、生涯独身だったモースが、心を寄せる女性がいたり、付き合う女性もいたが、結局、生涯女性に惚れやすく、同情しやすく、だまされやすい性格だったことがわかる。後に上司になるストレンジ、検視官のマックスとは、若い頃からの付き合いだったこともわかる。特にストレンジは、さりげなくモースを守っていたことがわかる。モースの死後の「ルイス警部」はモースのパートナーだったルイスが主役。当然、モースの名前がよく出て来るし、モースの好きだったワーグナーはモースのテーマのように流れる。エンデバー(モースのファーストネーム)賞という若い音楽家のための奨学金があって、匿名だとはえ言え、明らかにモースの寄付による奨学金。モースは一人寂しく亡くなるが、ルイスは奥さんに先立たれたとはいえ、子供も孫もいて、新しいパートナー(検視官)も出来て、モースよりは明るい老後をおくれるようだ。最後の方は、ルイスがかつてのサーズデー、パートナーのハザウェイがかつてのモースのような関係性になってくる。今後、スピンオフのスピンオフで、ハザウェイ主役のドラマが作られるだろうか。「モース刑事」はまだ製作されそうなので、どこまでやってくれるか楽しみ。

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