ロイヤル・バレエのアシュトン・プログラム

WOWOWで、ロイヤル・バレエのアシュトン・プログラム「ラプソディー」「二羽の鳩」を見る。アシュトンとはあまり縁がない。かつてアシュトンはNYCBのために振付したり、ABTでアシュトンの作品が上演されたりしていたらしいが、80年代後半にはアシュトンの作品をニューヨークで見ることはほとんどなかった。「ラプソディー」は1980年に初演されたラフマニノフの「パガニーニの主題によるラプソディー」に振り付けた作品。バリシニコフのために振付されたものだが、正確に言えば、バリシニコフを見に来た人が満足できるための振付である。そこのところが、振付家のプライドとの葛藤なのだろう。バランシンがバリシニコフのための作品を作らなかったのは、彼のそういうプライドが許さなかったからかもしれない。男女のプリンシパルと男女6人ずつのコールドだが、ほとんどが、男性プリンシパル(つまりバリシニコフ)のソロ。パ・ド・ドゥもあるが、ほんの少し。女性プリンシパルは添え物のように見える。バリシニコフ自身はその後、この作品をあまり踊っていないようだし、ABTの芸術監督時代、アシュトンの作品をほとんどレパートリーに入れていない。(記憶では「夏の夜の夢」「ランデヴー」くらい)「二羽の鳩」は、以前小林紀子バレエ・シアターがよく上演していた。平野亮一と金子扶美がジプシーで出演していて、見応えのあるダンスを見せている。二人共、長身で、体格が良く、顔立ちがはっきりしていて西洋人の中にいても全く見劣りしない。アジア系ダンサーは、背が低くて、控え目でかわいらしいというかつての印象とは全く違う。平野亮一の役は、コールドの中の一人という位置なのだが、その中でしっかり存在感を見せていた。