VHSの整理 ヌレエフの「ジゼル」

ヌレエフとリン・シーモア主演の「ジゼル」。1979年に映像用に収録されたもので、バイエルン国立歌劇場バレエの公演。ヌレエフが演出にも参加している。ヌレエフのアルブレヒトは無邪気で、好きな女の子と遊ぶのを楽しんでいる様子が可愛らしい。特徴的なのは、ペザント・パ・ド・ドゥがカットされていること。ペザントは、後で加えられたもので、音楽もアダンではなく、ブルグミュラー。ジゼルの悲劇と対照的な幸せなカップルの踊りとして意味があるとされている。また、身長の低いダンサーにとっては大事な役であるし、ジゼル役のダンサーが休むためにも必要とされている。このビデオでは、ペザントの代りにジゼルとアルブレヒトのデュエットが挿入されている。また、本来、ジゼルがアルブレヒトに見せるソロがバチルダのために踊る設定になっている。因みにペザントをカットした演出は、後にバリシニコフがABTの芸術監督時代に行っている。

シュレプファーの「白鳥の湖」

クラシカジャパンで、バレエ・アム・ラインの「白鳥の湖」を見る。ドイツ、デュッセルドルフのバレエ団。マーティン・シュレプファーの振付なので、音楽とストーリーは原作のままだが、振付は全くモダン。それはそれでいいのだが、人間関係が複雑になりすぎて、マイムが多すぎているせいか、ちょっと長すぎる。振付自体は面白いが、これだけ長いとちょっとあきる。「白鳥の湖」は、やはりグリゴロヴィッチ版が原点なので、思わずボリショイの舞台を見てお口直しをさせてもらった。

5ヶ月ぶりの下北沢

『劇』小劇場で、グッドティスタンス第二章の「水の孤独2020」を見る。去年、2か所の古民家で見た作品の初の劇場での公演。古民家は狭かったり、暑かったり、見にくかったりするが、やはり古民家向きの作品のような気がする。久しぶりの下北沢でショックだったのは、お気に入りのレモネードの店がなくなっていたこと。帰りは、代々木上原で降りて小田急OXで買物。ここも5ヶ月ぶり。

マルコ・スパーダ

クラシカジャパンで、ボリショイバレエの「マルコ・スパーダ」を見る。グラン・パ・クラシックで有名なオーベールのオペラの音楽をいろいろとつなげて構成した作品ということ。実はオーベールはオペラを沢山残していて、オペラの中のバレエシーンの音楽が後にバレエ音楽として使われているとのこと。この作品は、ピエール・ラコットがヌレエフのために振付たものとのことで、男性ダンサーの足さばきが見もの。

フラッチのジゼル

クラシカジャパンでは、古い映像をよく放映してくれる。カルラ・フラッチ主演の「ジゼル」の映画は1968年の製作。デビッド・ブレアの改訂振付で、アルブレヒトはエリック・ブルーン。その他の出演はABT。フラッチのバレエは初めて見るが、可愛らしい。

VHSの整理 ダヴィッド同盟舞曲

シューマンのピアノ曲にバランシンが振り付けた作品。亡くなる3年前1980年初演で、その翌年にスタジオで録画されたもの。男女4組のみで、コールド・バレエは登場しない。初演とほぼ同じキャストなのだが、男性は、ジャック・ダンボワーズと、デンマーク出身三人組、ピーター・マーティンス、アダム・リューダース、イブ・アンデルセンの四人。四人共スザンヌ・ファレルのパートナーをつとめたダンサー。女性はスザンヌ・ファレルを初め、全員髪をおろして、前髪を後ろでたばねてリボンをつけるというバランシン好みのスタイル。この四人の女性は、バランシンとしてはすべてスザンヌ・ファレルだったのではないだろうか。つまり、その時のファレルと、数年後のファレルと、十代の時のファレルと、結婚する前のファレル。実際、数年後には、数年後のファレルの役も踊ったそうだ。

VHSの整理 バリシニコフの「ドン・キホーテ」

WOWOWで、ロイヤルバレエの「ドン・キホーテ」を見る。高田茜のキトリは良かったが全体的にちょっと長すぎる。正味2時間以上で、休憩を入れれば、3時間近い。改めて、ABTのバリシニコフ版の「ドン・キホーテ」を見てみると、賞味1時間半、休憩を入れても2時間。実にコンパクトに出来ている。プロローグはほとんどなく、幕があがるとマイムではなくすでに踊りが始まっている。第二幕ではジプシーは登場するが、ジプシーたちの踊りはなし。代りにバジルが踊る。居酒屋でもバジルが踊る。とにかく、バリシニコフが踊るために作られた版なので、バジルがとにかく躍る。プロードウェイミュージカルのようだと酷評する人もいたが、やっぱり、見ていて楽しいし、退屈しない。サント・ロカストの美術もいい。衣装の色彩もいい。大好きなバレエなのだが、このビデオ実はあまり見ていない。エスパーダを踊っている、パトリック・ビッセルが素敵だからである。バリシニコフよりも恰好いい。数年後、彼が亡くなるなんて誰も想像できなかったはずだ。30年以上前のことだが、やはり見るのはつらい。